下関より瀬戸内海を航路で進み、室へ

シーボルト“日本”より 上関
シーボルトコレクションより 瀬戸内海航路図

その後潮流を乗り切りながら、28日(旧暦)に備前日比(岡山県玉野市)に上陸。日比では塩田を視察、その製法に驚嘆。また、蛸壺漁にも関心を示し、その漁法の知恵を称賛する。

29日(旧暦)に室戸への上陸を以て瀬戸内海での船旅を終える。瀬戸内海の風景を『野趣あふれるロマンチックな庭園のようだ』を称え、世界に初めてその美しさを伝えた。室戸でも到着を待ち構えた多くの患者の診療を行った。

2月1日(旧暦)に室戸を発ち陸路にて山陽道で大坂へ向かう。陸路ではスチュルレルの目を盗みながら度々駕篭を降りて徒歩で歩き、人々の生活を観察研究する。理路整然と並ぶ作物に日本人の勤勉さを知り、田園風景に借景を活かした日本庭園の伝統を見る。

シーボルト“日本”より 厳島神社
シーボルト“日本”より 神戸港

室戸から姫路城下の宿場町へ、姫路では藩主の出迎え役が先頭となり一行を宿場まで船頭、下に~、下にの声に身をかがめて対応する民に社会秩序の良さを賞賛する。そこから加古川、兵庫、西宮に宿泊。兵庫では楠木正成の墓と生田神社を訪れる、当時は楠木正成が歯痛の神様と言われていたと紹介、生田神社の鎮守の森を『心地の良い森』と表現した。

シーボルト“日本”より 室津賀茂神社